土佐堀研究会とは

土佐堀研究会

2010.5.31

土佐堀研究会は土佐堀界隈の「これから」を考える自主研究会です。

土佐堀研究会は、大林組の有志を中心に2001年5月に発足した自主研究会です。普段何気なく通勤している土佐堀通り界隈について、川~建物~通りの関係性に注目し、そのポテンシャルを活かしたまちの将来像を探ると共に、広く世の中に発信していくことを目的に活動を始めました。

まずは「土佐堀界隈を知る」ことから始めました。

まずは「土佐堀界隈を知る」ため、歴史の勉強、現況の調査、まち全体が一斉に川へ視線を向ける天神祭の調査を行ないました。一方で研究会の活動を広く発信するため、各種展示会(船場博2002,大林組設計展:メッセージ2002,大阪都市再生シンポジウム)への出展、各種委員会への参加等を行ってまいりました。

「八軒家浜」の将来像について地元町会と一緒にワークショップを始めました。

こうした中、中之島新線が着工し「八軒家浜」が大きく変わろうとしていました。これを機にこれまで考えてきた思いを、実際の場所に則して考えようという機運が高まりました。その思いとは「川と街の新しい関係性を取り戻すこと」です。これを実現するには、実際にこの街を変えていく力を持ち、これから先もずっとこの街と関わり続けられる方々と一緒に語り合うことが欠かせないと考え、地元町会の方にワークショップ開催を呼び掛けました。

ワークショップの価値―それは参加する人々が街の未来像を共有できることです。

そこに住む人、働く人が「自分の街の将来」を自らの問題として捉え街の未来像を共有していく。実際にワークショップを重ねる中で、我々も含めて街に対する意識が変わっていくのを体感することができました。2005年1月、11月にはワークショップの成果を「ワークショッププラン」として取りまとめ、府さんはじめ関係者の方々に提案を行うとともに、様々な視点から議論を積み重ねてまいりました。

この場所をどう活用していくのかがこれからの課題です。

そして2009年12月八軒家浜の整備がついに完成を迎えました。ワークショップで議論していたことのいくつかは実際の整備計画に反映され、人びとが散策したり、水辺でくつろいだりする様子を見られます。八軒家浜再生は今まさに始まったばかりです。この場所が、水都大阪のシンボルとして広く市民に愛され、認知されるかどうかは、この場所をどう管理し、どう活用していくかにかかっています。「川と街の新しい関係性を取り戻す」という目標に向かって、町会の皆さんとともに考え、実践していきたいと考えております。